レディ・バード
羽ばたけ、自分
2002年、カリフォルニア州サクラメント。
閉塞感溢れる片田舎のカトリック系高校から、大都会ニューヨークへの大学進学を夢見るクリスティン(自称“レディ・バード)。
高校生活最後の1年、友達や彼氏や家族について、そして自分の将来について、悩める17歳の少女の揺れ動く心情を瑞々しくユーモアたっぷりに描いた超話題作が遂に日本公開!
2018年7月、映画館で視聴。
じわじわと主人公のレディ・バードを好きになっていくような、いじらしく感じ始めるような、素敵な映画。
主人公レディ・バードは、学校の勉強、進路、友達、恋愛、家族、いろんなことが自分の満足のいくように進んでいない。それでも、みっともなく見えようとももがいて、自分なりに行動をしていく中で、自分の大切なものが何か再確認したり、自分が手に入れたかったものを手に入れていく。
高校最終学年の女の子に三十歳前後の私が共感するのは滑稽かもしれないけれど、みっともなくてもいい、自分で動いていくことで、自分の人生が動いていくんだと再確認することができた。
その他、メモ。
『君の名前で僕を呼んで』よりも先にティモシー・シャラメと接したのだけれど、これはダメだ、好きになってはいけない男の子だと感じつつ、かっこいいわ……と思ってしまった。学業優秀でフランス語もピアノもできるなんて、漫画の登場人物みたいだ。『君の名前で僕を呼んで』にも期待してしまう。
主人公と母親のやりとりで、母親から「最高のあなたになってほしいの」みたいなことを言われて、「今の私が最高だったらどうするの?」と主人公が返すシーンがとても好き。レディ・バードの母親への思いが伝わってきてつらい。