私が会社に振り回されているうちに、世界は進む

Twitterに流れてきた水道民営化の話を目にして、公的機関がインフラを運営したほうがよいと考えている私は、いざというとき反対運動を起こせるのか、発起人とまでいかずとも参加できるのだろうか？　と神妙な気持ちになっていたのが少し前のこと。

Twitterで今度は水道民営化が可決されたことを知って、私は呆気にとられた。反対運動どころではない。最近の長距離通勤・長時間勤務にかまけているうちに、自分がやばいと思っている事柄すら、あっさり進められてしまった。

大学生の頃、周囲は各政党のマニフェストも読み込んで投票をするような知人友人ばかりで、知性の足りない私も、市民の義務を果たしたいと鼻息荒く背伸びに努めていた。それがいまやこの体たらくである。

こんなふうに会社のことだけ考え、会社のためだけに時間をかけることが、労働や生活ではないだろう。私は、なんのために今まで生きてきたのだ？

そんなふうに意識高く思い直したところで、そうやすやすと長距離通勤・長時間勤務が是正されることはなく、私は私なりに一所懸命に生きようとした結果、目の前の会社の仕事に励むのである。